My Best of 七尾旅人

佐藤真皓

つい最近、音楽活動を始めた21歳の男です。2ヶ月程前、何もかも全てが終わってしまったと錯覚する出来事があり、何度か死のうと考えては旅人さんの音楽に助けられ、ギリギリで保っていました。遅ばせながら、旅人さんの音楽に出会ったのは丁度その頃でした。

初めて1stシングルのomoide over driveを聴いた時に私の全身が悲鳴と快楽を叫んでいました。痛々しく、攻撃的な”思い出”にぶん殴られる感覚。ですがその奥になんだか居心地良さを感じている事に気付きました。勝手ながら言語化出来ない体の内部で旅人さんの歌が共鳴してくれている感覚を覚えました。今にも崩れ落ちて過ちを犯してしまいそうな世界にのめり込んでいました。
そうこうしているうちに少しづつ心が回復し、唯一ギターを弾いて歌を歌うことだけが日常生活の中でできるようになりました。ああ、私は音楽しかもう出来ないんだなと思い、初めて本気で向き合いたいものを見つけた実感に満ち溢れました。

それから作曲を始めていた頃、旅人さんの初期のアルバムがサブスク解禁され、なんてタイミングだ!丁度聴きたくて堪らなかった時に!と一人で舞い上がりました。
そしてウキウキで聴いた雨に撃たえば。
もうなんて言葉にして良いか、、
とにかく、とにかく永遠にリピートしています。様々な理由で病んで、頭がおかしくなりそうな時に雨に撃たえばを聴くと最強になれるんです。それが嬉しくて。最高の音楽体験です。

今年の夏は旅人さんに確実に命を救われていました。本当にありがとうございます。これからも沢山咀嚼し、たんまりと堪能させて頂きます。